田中地域ふるさと協議会
千葉県柏市
田中地域ふるさと協議会
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災害時の「食」
いつ起こるか分からない地震や台風などの自然災害。
日頃から、災害時などの緊急時に備えて、備蓄品の確認や訓練をしておくことはいざという時落ち着いた行動を取るためにとても大切なことです。
いま食べているおいしいごはんも、緊急時では決して当たり前ではありません。
水道は止まってしまう可能性があるので、調味料だけで作れる無水調理のレシピを覚えておくと重宝します。また、缶詰は日持ちがして手軽に食べられる万能アイテムです。
このページでは、一例をご紹介させて頂きます。
慌てないように、今のうちから災害時簡単レシピをためしてみてください。
皆様も、日ごろからオリジナルの災害レシピを作ってみてはいかがでしょうか。備えあれば憂いなしです!
※「田中地域柏市民健康づくり推進員 食育部会」編集の「2021災害時の備え」より引用。
※表紙の画像をクリックorタップして頂くと、冊子をダウンロードできます。(準備中(2021.12.18))
※冊子の無断複製・転載は禁止とさせて頂きます。
■もくじ(項目をクリックorタップ頂くと、該当記事へ自動スクロールします)
1.ポリ袋クッキング
(1)ポリ袋で作る白いご飯
(2)ポリ袋で作るポトフ
(3)ポリ袋で作るカレーライス
2.簡単料理
(1)粉ふき芋
(2)火を使わないサバの味噌煮缶カレー
災害時加熱調理器具について
災害発生からライフライン復旧まで、1週間以上を要するケースが多くみられます。
ライフラインがストップしてしまった時でも、使える調理器具を日頃から用意しておくと安心です。
1.ガスや電気が使えないとき
カセットコンロ
①カセットコンロで調理
・料理をするには、十分な火力が得られる。
・火力の調整は容易。
・ほとんどのカセットボンベは、連続約1時間前後でガスが切れる。
・中には、2時間ぐらい使えるものや、省エネタイプもある。
カセットボンベ
②固形燃料で調理
・アルコールが主成分。
・五徳あるいはコンロに入れて燃焼させる。
・料理するにはまずまずの火力が得られる。
・火力の調整は困難。
・1個の燃焼時間は約15分~30分と短い。
・カセットコンロに比べコンパクトなので持ち運びしやすい。
・途中で火を消しても保存が難しいため実質的に使い切りとなる。
固形燃料五徳
③固形燃料(缶入り)で調理
・ジエチレングリコールが主成分。
・専用の五徳あるいはコンロに入れて燃焼させる。
・途中で消しても品質が落ちないため再燃焼可能。
・長期保存が可能。
固形燃料(缶入り)
専用の五徳
④発熱材で調理
・水を入れれば80度~100度程度まで発熱する。
・アルファ米やレトルト食品などの加熱が可能。
・加熱袋の大きさによって発熱温度が異なる。
2.電気が使える場合
・IHコンロで調理するには、IHに対応した調理器具が必要になる。
自宅の調理器具を確認したうえで、必要であれば準備しておきたい。
3.まとめ
災害によってライフラインが停止しても、電気は1週間程度で復旧が期待できます。
これを踏まえると、以下のような運用が実用的ではないでしょうか。
電気もガスも使えない場合→カセットガスコンロを使用
電気が復旧した場合→IHコンロに切り替える
災害時簡単レシピ
ポリ袋は、そのまま熱湯に入れることができ、解凍や温め、蒸し料理などできるものを使用します。ドラッグストアやホームセンターなどで購入できます。
また、スーパーの荷物台によく置いてあるような『透明ではないシャカシャカした感触の袋』も熱湯に耐えられます。
1.ポリ袋クッキング
(1)ポリ袋で作る白いご飯
【材料 1人分】
米 100g
水 130cc
耐熱性ポリ袋 2枚
※米は無洗米でなく普通の米を洗わず水に浸さず使用。
【作り方】
①二重にした耐熱性ポリ袋の中に米と水を入れて空気を抜く。
②鍋にお湯を沸騰させ火力を中火にし、お湯の中に材料入りポリ袋を浮かべ15分炊く。
火加減は沸騰していればいいのであまり気にしない。
③15分経った後、燃料節約のため火を消しそのまま10分~15分蒸らす。
④出来上がり
【ひと工夫】
・袋のまま食べることによる、食器を洗う水の節約。
・一人分を2枚1セットのポリ袋に入れて炊き、袋のまま個別に配布。
(2)ポリ袋で作るポトフ
【材料 1人分】
じゃがいも 小1個
たまねぎ 小1/4個
キャベツ 2枚くらい
人参 1/4本
ソーセージ 3本
コンソメ(顆粒) 3本指で5つまみ
水 500mlのペットボトル1/3
黒コショウ 少々
耐熱性ポリ袋 3枚
【作り方】
①じゃがいも、キャベツ→一口大切り、たまねぎ→くし切り、人参→5mm程度の輪切り。
②耐熱性ポリ袋を三重にし、①の材料とソーセージ、コンソメ、水を加えて口を縛る。
③鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら鍋の底に皿を入れて、②を入れ15分加熱する。
※鍋の底に皿を入れるのは、直接鍋底にポリ袋があたらないようにするため。
④火を止め蓋をして、15分程度余熱で加熱する。
⑤ラップフィルムを張り付けたお皿に④を移し、黒コショウを上から振ると出来上がり。
【ひと工夫】
・ソーセージの代わりにベーコンや鶏肉、ツナ缶など自宅にあるものを利用。
・最後に蓋をして蒸らすため、深めの鍋を使用。
(3)ポリ袋で作るカレーライス
【材料 4人分】
じゃがいも 小2個
人参 1/3本
たまねぎ 小1個
豚肉 270g
塩・コショウ 適量
カレールー 100g
水 適量
耐熱性ポリ袋 2枚
ごはん 適量
【作り方】
①野菜は一口サイズに切る。お肉は塩コショウしておく。
②耐熱性ポリ袋を二重にし①と水を入れて空気を抜いて密閉して縛る。
③鍋にお湯を沸騰させ②の袋を入れて30分茹でる。
④鍋から取り出してカレールーを入れて袋をよく揉む。熱いので気をつけること。
⑤出来上がり。
【ひと工夫】
・野菜を小さく切り、茹で時間短縮。
・お肉は鶏肉、豚肉、ソーセージなどあるものを利用。
(4)ポリ袋で作る、同時にできる親子丼
【材料 1人分】
米 コップ半分
水 同じコップに半分もしくは気持ち多め
卵 1個たまねぎ(スライス)1/4個
やきとり缶(たれ) 1缶
しょう油 小さいスプーン1杯
耐熱性ポリ袋 2枚
【作り方】
①鍋に8分目ほどの湯を沸かしておく。
②米と水を耐熱性ポリ袋に入れる。米は洗わず使用。
(水は親子丼のつゆの量を考えて米と同様に硬めに炊けるようにしてある。)
③米のポリ袋は空気を抜いて上の方で固く結ぶ。15分浸水させる。
④もう1枚の耐熱性ポリ袋にやきとり缶と玉ねぎを入れる。
⑤空いた缶に卵を入れ缶の周りのタレと混ぜ合わせる。
⑥④のポリ袋に⑤を入れしょう油も入れる。外から揉んで馴染ませる。
空気を抜き上で固く結ぶ。
⑦結び目が外に出ないようにして鍋に入れる。
弱火から中弱火でふつふつ沸騰している程度を保つ。蓋をして30分。
⑧火傷に注意してポリ袋を取り出しお皿に盛りつける。
【ひと工夫】
・缶詰は味が濃いため、調味料は少量プラス。
2.簡単料理
(1)粉ふき芋
【材料 1人分】
じゃがいも(今回はメークイン) 中1個
水 鍋に入れた芋がかぶるくらいの量
塩 好みで少々
【作り方】
①芋は皮をむき2つに切る。
②鍋に芋がかぶるくらいの水を入れ強火で加熱。
③水が沸騰したら中火で約15分さらに加熱。
④竹串がすっと刺さればお湯を捨てる。
⑤再び強火で焦げ付かないよう鍋を揺さぶり回しながら芋の表面に粉を引き出す。
⑥鍋を回しながらお好みで塩を振りかける。出来上がり
【ひと工夫】
・茹でたじゃがいもをつぶしてアレンジ料理
バター、塩コショウ、牛乳をプラス→マッシュポテト
塩コショウ、マヨネーズ、お酢、砂糖、ハムやキュウリなどの野菜→ポテトサラダ
牛乳でのばす→離乳食
・バターやマーガリン乗せパワーアップ
(2)火を使わないサバの味噌煮缶カレー
【材料 1人分】
サバの味噌煮缶 一缶
トマトジュース 200mlパック半量
コンソメ顆粒 小さじ1 (コンソメ固形1個を砕いても可)
カレー粉 適量
ニンニクすりおろし 適量
しょうがすりおろし 適量
ポリ袋 1枚
ごはん 適量
【作り方】
①ポリ袋に、ごはん以外の材料を全て入れてよく揉みこむ。
②出来上がり。ごはんにかける。
【ひと工夫】
・サバ缶の汁の使用は好みで調整。
・温めたい場合は、耐熱性ポリ袋に入れて湯煎。
おすすめ備蓄品リスト
手元にあると助かる物
備蓄品リスト(一人3日分)
カセットコンロ・カセットボンベ(3本)
保冷バッグ・発泡スチロール
使い捨て食器(皿・コップ・割りばしなど)
使い捨て手袋ウェットタオル(ウエットティッシュ)
ラップ・アルミホイル
ポリ袋・耐熱ポリ袋
新聞紙
調理用はさみ
給水タンク水(9ℓ)
※カセットコンロ・セットボンベ使用時の注意点について
①電磁調理器上で使用しない
→電磁調理器の電源が間違って入って、カセットボンベが過熱して爆発する恐れあり。
②大きな調理器具を使用しない
→コンロを覆うような調理器具は、熱がこもりやすく、カセットボンベが過熱して爆発する恐れあり。
③石綿やセラミック付きの魚焼き器を使用しない
→蓄熱性ある物のため、カセットボンベが過熱して爆発する恐れあり。
④カセットボンベを40度以上になる車内等で保管しない
→カセットボンベが過熱して、爆発の恐れあり。
⑤テントや車内で使用しない
→一酸化炭素中毒や酸欠になる恐れあり。
カセットコンロ→10年目安で取り換え
カセットボンベ→7年目安で取り換え
http://www.jgka.or.jp (日本ガス石油機器工業会)より抜粋